認知症看護認定看護師 藤原香子です。
2025年には、認知症高齢者が700万人を超えて65歳以上の約5人に1人に達すると言われ、今や認知症は誰もが関わる可能性のある身近な病気です。
そのため、認知症を正しく理解することが大切です。
認知機能の低下がある方は、環境の変化に敏感であり、住み慣れた自宅では穏やかに生活することができても、入院という非日常的な環境・治療・ケアに戸惑い、行動・心理症状が現れることがあります。
行動・心理症状には、その人それぞれの理由があり、欲求が満たされていない、安心感が得られていないサインであると考えられます。
当院は、2022年7月に、医師・管理栄養士・作業療法士・社会福祉士・認知症看護認定看護師で協働して認知症ケアチームを立ち上げ、多職種と連携しながら行動・心理症状の予防や改善を目指して、患者さんが何に困られているのか、どんなケアがあれば落ち着くことができるのかを探り、病棟スタッフがケアに取り組めるように支援しています。
また、認知症高齢者の方が尊厳を保ち、できるだけご本人の希望に沿った形で、人生の終焉の時を過ごせるように、医療だけでなく生活・介護のことについても多職種と共に考えていきます。
当院の「笑顔で素晴らしい対応と優しさ」の理念のもと、認知症高齢者の方が安心して治療を受けることができ、1日でも早く住み慣れた地域の良い環境に戻れるよう取り組んで参ります。
認知症看護認定看護師 藤原香子
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