私は4 階回復期リハビリ病棟に勤務しています。最近では、認知症の患者さんが増加傾向にあり、ケアするにあたってコミュニケーションの取り方に難しさを感じていました。
ある日のことです。私は入浴介助の当番でした。部屋に行きお名前を呼び、急いでいたこともあって「お風呂へ行きましょう」と、いきなりケアのことを口にしてしまったのです。すると、患者さんから「風呂なんか入らへんわ!」という返事がきました。私が困っていると、同僚のケアワーカーが助けに入ってくれました。同僚は、患者さんの目をしっかり見つめながら「◯◯さん、おヒゲを剃りに行きましょう」と優しく声をかけました。
すると、あんなに強く拒否していた患者さんは「ヒゲを剃るんやったら、ええよ」と快諾してくれました。同僚はきちんとユマニチュードを実践していたのです。それ以来、どんな時でも笑顔で優しく、しっかりと目を見つめながら話しかけるように努めています。そうすることで、患者さんも安心して穏やかに過ごせるようになったと感じています。
4 階病棟 勤続13 年
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