RSウイルス感染症について、大阪府からの報告では、5月初旬ごろから徐々に増え続け、ここ数週間で急激な増加を示しています。
RSウイルス感染症は、発熱、鼻水、咳などの風邪に似た症状が数日続きます。重症化すすると、肺炎や細気管支炎といった病気を引き起こす場合があります。
本来、RSウイルスは9月ごろから流行するウイルスです。そのため、この時期としては少し早い感染の増加になります。今の時期(7月~8月)は、エンテロウイルスによる手足口病やヘルパンギーナ、アデノウイルスによるプール熱や流行性角結膜炎が夏の感染症として流行しやすいです。特に、ヘルパンギーナ・手足口病・プール熱は子どもの間では三大夏風邪と呼ばれ毎年流行しています。
これらの感染症は、接触感染・飛沫感染で感染します。感染している人が咳やくしゃみをしたときに飛び散るしぶき(飛沫)を吸い込んだり、ウイルスが付着した手指や触れる物(おもちゃ、ドアノブ、手すり等)を触ってしまうことによって感染します。
治療については、出ている症状に対して行われる対処療法です。ワクチンや抗ウイルス薬はありません。
コロナ禍で推奨されている『基本的な感染対策』手洗い・消毒、換気、清掃などを行うことで感染リスクを低下させることができます。基本的な感染対策をしっかり行い、感染から身をまもりましょう。
感染管理認定看護師 中川雅美
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