クリニカルパスとは
クリニカルパスとは、より効率の良い安全な検査や治療を実現するために、経験や勘という不確かなものを極力排除して、
過去のデータに基づいた実績から検査や治療(EBM ,Evidence Baced Medicine,実績に基づく医療と呼ぶ)を行うことを
目的とします。
こうすることで、一人の医師の経験で治療をするのではなく、その施設のスタッフ全員が共通の意識で患者様を診ていくことが
できるのです。
施設側から言えば、ある程度の範囲で決められた治療薬を統一することができ、薬剤管理の効率化が図れます。
統一された手順をふむことで医師ごとの違う指示による混乱の回避につながり、また、指示のやり取りの誤りも予防できます。
しかし、心と身体の不調は、個別性がありクリニカルパス通りには対処できません。
EBMではなくナラティブアプローチ(NBM)が注目される理由はそこにあります。
だからこそ、ケアはやり甲斐があります。
アメリカでは尊敬する職業をアンケートすると、医師や弁護士よりも看護師や介護士が上位だといいます。
人はいつか必ず最後の時を迎えますが、その時には優しさや思いやりを期待されるのだと思います。
ですから、個別性を大切にして、そのことに誇りを持って仕事をしていきたいと思います。