「職員紹介」 回復期リハビリテーション病棟 看護師長

2024年1月19日

回復期リハビリテーション病棟
看護師長 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 木部 由紀

「やりたいことができる」。
この環境が、看護師として成長させてくれました。

★なぜ看護師になろうと思ったのでしょう?
また、南港病院を選んだ理由を教えてください。

私のおせっかいな性格と元気になるお手伝いがしたいという気持ちの重なりが、看護師という職業でした。南港病院を選んだのは、学生時代を北加賀屋で過ごしたこと。最大の魅力は、休暇制度でした。進学したい思いもあり、たくさんの休みをしっかり取れる南港病院は私の希望をかなえてくれる場所に見えました。


★回復期リハビリテーション病棟とはどんな所でしょう?

急性期を脱しても、まだサポートが必要な患者様に対して医師や病棟スタッフ、理学療法士といったセラピスト、栄養士、さらには地域連携室などのさまざまな専門職種がチームを組んで集中的なリハビリテーションを行い、心身ともに回復した状態で自宅や社会へ戻っていただく。それが回復期リハビリテーション病棟の目的です。急性期と在宅の橋渡しとなる病棟だと思います。
厚労省は高齢者の尊厳の保持と自立した生活支援のために、できるだけ住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、地域の包括的な支援・サービスの提供の推進を呼びかけています。超高齢社会となった今、さらにその働きが期待される場所と言えるかもしれません。

★回復期リハビリテーション病棟における
看護師の役割とは?

病院のある北加賀屋はひとり暮らしのお年寄りが多く、心を閉ざしがちの方もいらっしゃいます。ユマニチュードに基づいたケアを基本に、患者さんに寄り添うサポートを大切にしています。一人ひとりの尊厳を重視した接し方をすることで心を開いてくださると思うから。また、患者様の願いをかなえたい。無理だと思うようなことでも、なんとか満足に近づけられるよう前向きに取り組む。これは看護師全員の共通した想いです。
看護師は、いつも患者様のいちばん近くにいます。わずかな変化を見逃さずチームに伝える。そんなチーム医療におけるコーディネーター的役割を果たせるよう心がけています。私が大切にしているのが「風通しの良さ」。携わるスタッフが多種多様であるため、声かけを積極的に行うようにしています。連絡を密に取り合うことが、結果として患者様にとって意味のあるケアにつながるはずと信じています。


★どんな時にやりがいを感じますか?
南港病院に入って良かったと思うことは?

リハビリ病棟なので、患者様の回復を感じる機会は多いです。そんな時はやりがいを感じます。また、病棟師長としてチームの上げる成果も大きなやりがいです。「自宅に帰れるのか」と心配していた方が在宅で安定した生活を送っていると聞くと、達成感と喜びを感じます。


南港病院の良さであり、他にはない強みに「本当にやりたいことをやらせてくれる」があると思います。こんなことがありました。「電子カルテに関わる時間を、少しでもベッドサイドにいる時間に回したい」と話していたら、すぐにSE(システムエンジニア)チームが業務のDX 化を含めたカルテ記入の簡易化をかなえてくれたのです。他にも、望んでいたチーム編成が現実のものになったり…。やりたいと思うことが実現できる環境が、この病院には用意されているように思います。この環境は看護師はもちろん、ケアを受ける患者様にとっても喜ばしいこと。一人のスタッフをみんなが応援する。その関係は働くモチベーションを高め、私にとっての大きなやりがいにも繋がっています。


★どんな看護師を目指したいか?
「看護観」を教えてください。

忘れられないエピソードがあります。私がまだ新人の頃、40 代の方が足を切断しなければならなくなったんです。どんな風に声をかければいいか、毎日考えていました。でも、後から振り返ると患者様はその先に待っている自分の生活を考えていたのです。この出来事を機に考えました。「看護師の仕事は患者様の見ている未来を支えてあげること」だと。これが、私の看護観、目指す姿です。


★これから回復期リハビリテーション病棟をどうしていきたいですか?

南港病院は救急受け入れにはじまり往診診療、訪問介護もあります。また、法人内には特別養護老人ホームやグループホーム、復活させた銭湯・健康カフェの運営、健康増進施設もあります。医療従事者だけでなくアロマセラピストやデザイナー、カメラマンもいる。地域包括ケアを進めるために他では見られない多彩な人が従事しています。そんなユニークな組織の中で働くことで「看護」だけでは得られない貴重な知識を吸収することができるのです。それを回復期リハビリ病棟に活かしていこうと思っています。リハビリ病棟の患者様は、年齢も基礎疾患もさまざま。それだけに多岐にわたるスキル・知識が求められます。声をかけること1 つにしても、知識があるのとないのとでは届き方が違う。看護師が知識を増やし、患者様が抱える不安や悩みに軽減することができたら、回復だって早まることでしょう。


新病院建設・移転の予定もあります。看護師長として移転直後からトラブルなくスタッフが安全に看護でき、患者様も安心して療養生活が送れる体制を整えていきたいです。また外国人の患者様が増えていることもあり、時代に即したグローバルな対応ができる病棟にしていきたいと考えています。


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