法人「子ども事業部」の家族交流会
私たち法人の子ども事業部では、個性の強い子どもたちのデイサービスを行なっていますが、今日は第2回目の交流会でした。特別養護老人ホーム加賀屋の森のデイルームで14時30分から14名のお母さんたちに集まっていただきました。まずは坂田看護師(スマイル保育園の管理者)がインフルエンザウイルス感染症について講演しました。その後は私の幼少時の話をいたしました。幼稚園から小学校までは発達が遅く友達も少なくて一人で自室に閉じこもっていることが多い自閉症スペクトラムであり、落ち着きがなく、勉強に集中できず、癇癪持ちでこだわりが強く、好きなプラモデルの組み立ては朝まで寝ずに熱中して不登校を繰り返していました。翌日の準備や計画をたてるのが苦手で忘れ物や遅刻ばかりでした。勉強も運動も苦手でしたが音楽の授業だけは大好きでした。母はいつも父から育て方が悪いと怒られていました。小児科の松永医師からも子どものころは母親が喧嘩をした相手にいつも謝ってくれていたという回想をいただきました。
お母さんたちからは、子どもの将来を考えると不安になるという意見がありましたが、未来のことを悲観的に考えて悩んでも仕方がありません。私たちの未来がどうなるのかは誰もわからないからです。子どもたちの可能性を信じて今ここを大切にして優しい大人に育てていくべきだと思います。水中からの写真を撮ってみたいというアイデアを持つ子や、大きな音が辛いのでヘッドフォーンをいつもつけている子の話などがありました。子どもたちはとてもユニークで、一人ひとりに個性があります。
できないことではなくできることや長所を探してあげて、個性を褒めて伸ばしていくことで自信が持てればいろいろなことにチャレンジする好奇心が湧いてくるものです。そのためには子どもたちの可能性を引き出すような環境を作ってあげることが大切です。マルトリートメントという言葉がありますが、子どもたちを叱って教育するのではなく、冷静に、I(アイ)メッセージで、自分を主語にして自分の気持ちを子どもに伝えるようにしていこうとお話ししました。子どもたちがお互いの個性を受け入れて助け合い支え会える大人になれるように。子どもたち幸せな笑い声が音楽のハーモニーのようにこだまする町であるように。そう祈ってやみません。